確率微分方程式の数値解法の安定性 (文献紹介)

担当:檜垣元秀(指導教員:松尾宇泰 教授)
題目:確率微分方程式の数値解法の安定性 (文献紹介)

概要:
 微分方程式の数値解法の性質として重要なものに安定性がある.確率微分方程式の数値解法の安定性を議論する際には,通常の微分方程式の場合には起きない様々な問題が発生する.そもそも安定性の概念をどう定めるかが自明ではなく,また,ドリフト項と拡散項の係数行列が通常同時対角化できないため,テスト方程式にスカラーの方程式を用いるのは必ずしも適当でない.文献[1]では,確率微分方程式の安定化と不安定化に着目してテスト方程式を選び,stochastic theta method という数値解法について,mean-square asymptotic stability および almost sure asymptotic stability と呼ばれる二種類の安定性を解析している.本発表ではこれを紹介する.

紹介文献:
[1] E. Buckwar and C. Kelly, Towards a systematic linear stability analysis of numerical methods for systems of stochastic differential equations, SIAM J. Numer. Anal. Vol. 48, No. 1, pp. 298-321.