数理情報第3研輪講

日時
2012年10月3日(水), 15:00〜17:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
嘉指 圭人(M2)
題目
代用電荷法不変スキームの点配置場所によらない誤差評価 (研究紹介)
概要

代用電荷法は,Laplace方程式の境界値問題等に対する数値解法である. その一種である不変スキームは2次元領域における通常の代用電荷法を改良したものである[1].物理的に自然なある種の不変性を持ち,かつ数学的にも良い性質を持つことが知られている.この手法の誤差評価に関しては,標本点(拘束点)を均等に配置した場合に関しては先行研究がある[1].  本発表では,標本点を散在させた場合において誤差の減衰を評価する方法を扱う.その際重要となるのは,基底関数がなすHilbert空間である.3次元領域(球面)における代用電荷法に対しては,球面上の関数補間に関する理論([2]等)をそのまま適用できる([3]).2次元領域(円板)における不変スキームはそうはいかず,工夫が必要である.

参考文献

[1] 室田一雄:代用電荷法におけるスキームの「不変性」について,情報処理学会誌論文,Vol. 34, No. 3, pp. 533-535 (1993).
[2] H. Wendland: Scattered Data Approximation, Cambridge University Press (2005).
[3] 嘉指圭人, 杉原正顯, 代用電荷法に関する一注意,日本応用数理学会2012年度年会講演予稿集
[4] I. H. Sloan and A. Sommariva: Approximation on the sphere using radial basis functions plus polynomials, Adv. Comput. Math. 29, pp. 147-177 (2008).
[5] S. Hubbert and T. M. Morton: Lp-error estimates for radial basis function interpolation on the sphere, J. Approx. Theory. 129, pp. 58-77 (2004).

3研輪講スケジュールへ

3研のホームページへ