数理情報第3研輪講

日時
2010年7月13日(火), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
倉前 裕成 (M1)
題目
時間依存Ginzburg-Landau方程式に対する構造保存的非線形スキームの実装評価に向けて(研究紹介)
概要

松尾[2]によって提唱された離散偏導関数法フレームワークの大規模問題に対する適用事例として,超電導現象のマクロ理論である時間依存型Ginzburg-Landau方程式の数値解法研究が進められてきた[1,3].鳥居[1]は,多段化による陰的線形スキームを用い,磁場の影響を加味したTDGL方程式を,エネルギー散逸性が担保され,かつ安定性を保った形で数値的に解いた.一方で,多段化による力学的構造の変化がスキームに与える影響は未知数であり,そうした問題を含まない非線形型スキームとの比較検証が必要である.本発表では,[1]に基づく非線形スキームの構築及びその理論的特徴,また実装作業において現在まで得られている結果について報告する.

参考文献

[1] 鳥居栄太郎. 時間依存Ginzburg-Landau方程式に対する陰的線形かつ安定な多段スキーム, Master's Thesis, The University of Tokyo, 2010.
[2] T.Matsuo. Dissipative/conservative Galerkin Method Using Discrete Partial Derivatives for Nonlinear Evolution Equations, J. Comput. and Appl. Math.,224 (2009) pp.506--521.
[3] 守翔太. Ginzburg-Landau方程式に対するエネルギー散逸性を保つ数値解法, Master's Thesis, The University of Tokyo, 2008.

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