数理情報第3研輪講

日時
2010年6月23日(水), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 238号室.
講演者
西山 隆之(M3)
題目
離散変分法による保存スキームに対するAitken-Neville加速を用いたステップ幅制御(研究紹介)
概要

常微分方程式の数値解法をする時、誤差が許容できる範囲内でステップ幅を大きくとることは計算時間の削減のために重要である。そのために計算機に適切なステップ幅を選ばせることをステップ幅制御というが、これは時間の節約だけでなく安定に数値解を求めるためにも有用な方法である。ステップ幅制御をするには誤差評価が必要であり、高次の計算方法の数値解と比較するのが誤差評価の基本方針である。この高次の数値解を求めるアルゴリズムとしてAitken-Neville加速が知られている。
本発表では常微分方程式の解の大域誤差に対するAitken-Neville加速の説明をし、それを用いた常微分方程式の計算例と、離散変分法によるKdV方程式をステップ幅制御した例を紹介する。

参考文献

[1]E.ハイラー/S.P.ネルセット/G.ヴァンナー,常微分方程式の数値解法1.
[2]降旗大介, 森正武, 偏微分方程式に対する差分スキームの離散的変分による統一的導出, 日本応用数理学会論文誌, 8 (1998), 317-340.

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