数理情報第3研輪講

日時
2010年6月15日(火), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
宮武 勇登 (M1)
題目
エネルギーに高階微分を含む偏微分方程式に対する保存スキーム(有限要素法)の導出(研究紹介)
概要

偏微分方程式に対する保存スキーム導出の枠組みとして,離散変分法(差分法)[1]および離散偏導関数法(有限要素法)[2]が知られている.しかしエネルギー項に2階以上の微分項が存在する場合,離散変分法による導出は可能なのに対し,離散偏導関数法の既存の枠組みで保存スキームを導出することはできない. 本発表では,離散変分法によるスキームがすでに導出されており,かつ既存の離散偏導関数法の枠外であるOstrovsky方程式[3]を例に,以上の点について考察する.

参考文献

[1] 降旗大介, 森正武, 偏微分方程式に対する差分スキームの離散的変分による統一的導出, 日本応用数理学会論文誌, 8 (1998), 317-340.
[2] T. Matsuo, Dissipative/Conservative Galerkin Method Using Discrete Partial Derivatives for Nonlinear Evolution Equations, J. Comput. Appl. Math., 218 (2008), 506-521.
[3] T.Yaguchi, T.Matsuo, M.Sugihara, Conservative numerical schemes for the Ostrovsky equation, J. Comput. Appl. Math., 234 (2010), 1036-1048.

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