数理情報第3研輪講

日時
2010年4月27日(火), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
山中 卓 (D3)
題目
強度モデルによる信用格付変更履歴データの分析と格付変更強度モデルの選択 (研究紹介)
概要

地震や信用格付変更といったイベントの発生はイベント発生強度(生起率)モデルによって分析することができる. たとえば,Ogata et al.(1982) は日本の地震発生履歴データに対して強度モデルに基づいた分析を行っている.本発表では, Ogata et al.(1982) の手法を参考にして,日本の信用格付変更履歴データの分析を行う.また, Top-downアプローチに基づく信用リスク評価に関する研究(たとえば,Nakagawa(2008),Giesecke and Kim (2009), 山中 等(2010)など)において,いくつかの異なるタイプの信用イベント強度モデルが提案されてきた. 本発表では, それらの信用イベント強度モデルのモデル選択を日本の格付変更履歴データを用いて行う.

参考文献

[1] K. Giesecke and B. Kim: Risk Analysis of Collateralized Debt Obligations. Working paper (2009), Stanford University.
[2] H. Nakagawa: Modeling of Contagious Downgrades and Its Application to Multi-Downgrade Protection. Working paper (2008), Hitotsubashi University.
[3] Y. Ogata, H. Akaike and K. Katsura: The Application of Linear Intensity Models to the Investigation of Causal Relations between a Point Process and Another Stochastic Process. Ann. Inst. Statist. Math. 34B (1982), pp. 373-387.
[4] 山中卓, 杉原正顯, 中川秀敏: Self-exciting性をもつイベント発生強度モデルによる社債ポートフォリオのリスク解析.数理解析研究所講究録1675「ファイナンスの数理解析とその応用」(2010), pp. 226-233.

3研輪講スケジュールへ

3研のホームページへ