数理情報第3研輪講

日時
2010年4月20日(火), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
倉前 裕成 (M1)
題目
前立腺がん間欠的投薬療法のためのBootstrap法による患者特性推定(研究紹介)
概要

投薬によるホルモン抑制を用いた前立腺がん治療において,がん細胞の耐性化を避けるための間欠的投薬療法(IAD)がAkakuraら[1] によって提案されている.Hirataら[3]は,IADの臨床試験における測定データに対し数理モデルを用いたフィッティングを行い,そのパラメータの値によって,ホルモン抑制に対するがん細胞のリアクションを患者毎テーラーメイドに分析し,治療に役立てられる可能性を示した.本研究では,Hirataのモデルによる分析にEfron[2]の提案したBootstrap法の考え方を導入し,データから考えられる患者の特性を分布としてとらえる試みを行った.

参考文献

[1]K. Akakura et al.: Effects of Intermittent Androgen Suppression on Androgen-Dependent Tumors - Apoptosis and Serum Prostate-Specific Antigen. Cancer, Vol.71 (1993) pp.2782-2790.
[2]B. Efron: Bootstrap Methods: Another Look at the Jackknife. The Annals of Statistics, Vol.7 (1979), pp.1-26.
[3]Y. Hirata, N. Bruchovsky and K. Aihara: A Mathematical Model Identifies Outcome of Hormone Therapy for Prostate Cancer. Technical Report, Univ. of Tokyo, METR-2008-34.

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