数理情報第3研輪講

日時
2009年4月21日(火), 15:00〜17:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
榎本 翔(M1)
題目
交通信号制御システムの最適オンライン分散型制御法の提案
概要

近年,各交通信号機を自律要素とみなし,信号網を自律分散システムとして制御する研究が試みられている.今回用いる手法ではその際,位相モデルを用いた非線形振動子の結合系とその同期という,古くから多くの理論的,実験的知見が蓄積され,いまなお新しい拡がりを見せているシステムを用い,その動的特性を利用している.だが,先行研究をみるとオフラインで制御を行っており,交通流量の動的な変化には対応していない.つまり,常に一定の交通流量の下での交通流の円滑化は達成しているが,これは現実的ではない.そこで本発表では動的に変化する流量情報を用いた,交通信号機の最適オンライン分散型制御法を提案し,シミュレーションにより流量が常に変化する中での交通流の円滑化を図ることに成功したことを示す.

参考文献

[1] 西川郁子: 振動同期を用いた交通信号機制御法について; システム/情報/制御, Vol.52, No.5, pp.163--168, 2008.
[2] Y. Kuramoto: Chemical Oscillations, Waves and Turbulence, Springer-Verlag, 1984.

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