数理情報第3研輪講

日時
2009年4月7日(火), 15:00〜17:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
岡山 友昭(D3)
題目
新たな複合台形則の誤差評価法とその応用について
概要

 本発表では,最近 Sugiura によって提案された,複合台形則に対する新たな 誤差評価法の紹介と,その応用について議論する.
 これまで,解析的な関数に対する複合台形則の理論誤差評価には,Cauchy の 留数定理を用いるのが標準的であった.実際にこの解析法は,数値実験の誤差の 減少のオーダ(収束性能)を適切に説明している.ところが,収束性能のみでなく, 誤差の値そのものを評価しようとした場合,理論評価と数値実験結果との乖離が しばしば観察されていた.Sugiura による新たな解析法は,その難点を克服する ものであり,その理論と結果について紹介する.
 またこの解析法は,複合台形則以外の近似法にも応用できると考えられる. 本発表では,特に Sinc 関数近似の誤差評価への応用について議論する.

参考文献

[1] H. Sugiura: Improved error analysis for the Sinc quadrature, 5th International Congress on Industrial and Applied Mathematics, Sydney, Australia (7--11 Jul. 2003).

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