数理情報第3研輪講

日時
2008年12月10日(水), 17:00〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
見並 良治(M1)
題目
FDTD法の構造保存的性質
概要

電磁気学の基礎方程式であるMaxwell方程式の離散化手法としてFDTD法(Finite Difference Time Domain Method)が存在する.FDTD法は1966年にYeeによって電磁界解析に初めて応用されて[1]以来計算機の発達と共に発展し,その後電磁界の問題だけでなく,光,音響,弾性波等の伝搬問題にも盛んに応用されるようになってきた.
FDTD法が上記のように多く用いられてきたのは,単純で非高次元な手法であったにも拘らず,安定的な性質を持つことが経験的に知られていたためである.近年になってようやく,FDTD法の安定性がその構造安定性によって説明されるようになり,2001年にHironoら[2]によってsymplectic性が,2007年にはSternら[3]によってvariationalな性質が,それぞれ指摘された.
本発表では,FDTD法のアルゴリズムとこれらの性質,そしてその背景にあるMaxwell方程式の構造について説明する.

参考文献

[1] K. S. Yee, Numerical solution of initial boundary value problems involving Maxwell’s equations in isotropic media, IEEE Trans. Antennas Propagat., vol. AP-14, pp. 302-307, May 1966.
[2] T. Hirono, W. Lui, S Seki, and Y. Yoshikuni, A three-dimensional fourth-order finite-difference time-domain scheme using a symplectic integrator propagator, IEEE Trans. Microwave Theory Tech, vol. 49, pp. 1640-1647, Sept. 2001.
[3] Stern, A., Y. Tong, M. Desbrun, and J. E. Marsden, Computational Electromagnetism with Variational Integrators and Discrete Differential Forms, preprint at arXiv:0707.4470 [math.NA], 2007.

3研輪講スケジュールへ

3研のホームページへ