数理情報第3研輪講

日時
2008年10月8日(水), 17:00〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
谷尾 真明(M2)
題目
一般化BiCG-STAB(s, L)(= 一般化IDR(s, L))
概要

連立一次方程式の反復解法において, 近年IDR(s)法[1]が注目されている. 既存のKrylov部分空間法における, Bi-CG法とIDR(s)法の関係を明らかにした論文として, [2]が存在する. この論文では, shadow residualを高次に拡張したBi-CG法が定義されており, それに1次の加速多項式を付加した実装を行うことにより,IDR(s)法と数学的に同等のアルゴリズムが得られることが明らかにされていた. また, [2]とは異なった形式により, 高次のshadow residualを持つBi-CG法を定義して, 1次の加速多項式を付加したアルゴリズムとしては, [3]が存在する. これらの3つの既存研究は, 密接に関係しているが, すべてに共通する欠点としては, 加速多項式が1次に限定されていることであった. それらに対して, 本発表では, 高次shadow residualを持つBi-CG法に, 高次の加速多項式の付加を可能にしたアルゴリズム, GBi-CGSTAB(s, L)を紹介する. GBi-CGSTAB(s, L)法は, GIDR(s, L)法[4]と全く同じであるが, アルゴリズムに対する解釈が異なっている.

参考文献

[1] P. Sonneveld and M. B. van Gijzen. IDR(s): a family of simple and fast algorithms for solving large nonsymmetric linear systems. SIAM J. Sci. Comp., to appear.
[2] G. L. G. Sleijpen, P. Sonneveld and M. B. van Gijzen. Bi-CGSTAB as an induced dimension reduction method. Technical Report 08-07, Department of Applied Mathematical Analysis, Delft University of Technology, 2008.
[3] M. Yeung and T. F. Chang. ML(k)BiCGSTAB: A BiCGSTAB Variant based on multiple Lanczos starting vectors. SIAM J. Sci. Comp., Vol. 21, pp. 1263--1290, 1999.
[4] 谷尾真明, 杉原正顯. GIDR(s, L): 一般化IDR(s). 日本応用数理学会2008年度年会 講演予稿集, pp. 411--412, 2008.

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